こいつの期待を裏切るようで悪いが、『教会』の大司教になるつもりはさらさらなかった。 技能重視で選んだ、というのが嘘ではないのだが。 正直愛想が尽きたってのが大きい。 見てるだけの神様なんぞ、居ないのと変わらねぇ。 昔そんなことを思って教会を抜けたことを思い出しながら、次の言葉を吐く。 「ま、大司教は儲かりそうでちと惜しいか」 帰ってきたのは言葉ではなく、またため息だった。 この答えだと納得出来んだろうから、下手すると問い詰められるか説教されかねんな。 グラスを置いて、嘘にはならない適当なことを言うことにした。 「思うところもあってね、俺は愛に生きたいの 聖堂教会じゃ恋愛事は御法度って訳じゃないが、オトナな関係はやりづらーい雰囲気だしな それに、女神様は俺を抱いてくれませんしね」 「それは愛を呼ぶに値する言動か・・・?」 さも頭痛がするように、右手を額の真ん中に当てて視線を落とす。 そしてため息。こいつぁ特大だ。