うーむ。 しゃあないなぁ・・・。 その表情がどうにも苦しそうなので、木陰まで運んでやった。 俺は倒れた剣士の少女を楽な姿勢で寝かせてやり、傍らに座る。 肩掛けは泥で方々が汚れ、脇腹には血がにじんでいる。 血と汗で張り付いた髪をかき上げてやると、髪を閉じた瞼が痙攣するように震え、目尻が歪んでいるのが見える。 気を失ってはいるが、感じる痛みは失われるもんじゃないし、かなりきてるらしい。 ・・・よっしゃ。 「ヒール」 脇腹に軽く手をかざし、柔らかな光があふれ出す。 一応のところ傷は塞がり、血が流れ出すのは止まった。 戦闘不能者への治癒行為。 今は問題があるのか禁止とされているが、昔はそんなのなかったからよくやったもんだ。 あ、なんだこらテメー。俺がこの娘にイタズラでもすると思っただぁ? ・・・あん?そのまま脱がすつもりだったんじゃねぇかだと? ・・・。 後で顔面ヘコますからな、覚えとけ。とっとと帰れ。 「っと、そういや今持ってたっけか・・・?」