「・・・もしそうだったら、もしこうしていたら」

「今、それを幾つも繰り返しています
そんなの考えても、仕方ないのにね」

「もし・・・は、ありえないのにね」


「・・・少なくとも、過去にもしは在り得ない」

「でも、これからなら幾らでも」



「そこが貴方にとっての楽園だったなら、戻るという選択肢は?」
彼は、もう一度聞く。
「・・・ダメです」
さっきよりはだいぶはっきりと、否定の言葉を形にできた。
「それは・・・何故に?」
「きっと」

息が、詰まる。

「もう私はそこに居ないから」



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